「明るく・楽しく・上達する」
「たのしい教室」・「厳しい教室」・「ゆるい教室」など、いろいろあると思いますが、
当教室は、「明るく・楽しく・上達する」教室を目指しています。
「楽しく」というのは、雑談をして笑いながら書くことではなく、
「書くことを楽しむ」ということだと考えています。
真剣に書かなければ上達はしませんし、上達しないと楽しくない。
教室は静かに書と向き合って心を集中し、真剣に取り組む時間がなければならないと思います。
教室でみなさんの作品を集めますが、教室の雰囲気がよくないときは、生徒さんの提出する作品がどんどん雑なものになっていくのがわかり、
逆にピンと張った空気の時は、驚くほど細かく行き届いた、文字から気持ちを感じる作品が集まって来ます。
特に児童の生徒さんは環境に左右されやすいので、教室の空気が乱れていると感じた時は、やはりみなさんの作品が等しく乱れてくるのが手に取るようにわかります。
自分の考えは今の時代には合わないかもしれませんが、やはりいい字を書く人、いい字を書く時は、総じて気持ちを集中させて書いています。
自分もそのような作品を見せてもらうと胸のすく思いですし、きっと書いた本人も充実感を感じてくれているでしょう。それがひとつの大きな楽しさだと思います。
みなさんに集中して書ける環境を提供するのは自分の役目ですが、毎回少しずつかわる状況の中で、絶えずそのような環境を提供し続けていくことはなかなか難しいことです。
「前回はうまくいったのに、今回は同じ指導の仕方でもまったくうまくいかなかった。」ということはこれまでにもよくありました。
同じ環境をつくれていても、生徒さんのその日の体調やスケジュール、気持ちの変化もあって、こちら側一方の都合ではうまくいかないんだなと最近ようやく思えるようになりました。習い事など多い最近のお子さんには特にあることかもしれませんね。
いくら自分が空回りしても、生徒さんの協力を得られなければ、よい環境はうまれません。
生徒さんと共に成長するものだと最近特に感じます。
この時代に合った、集中できる書の空間を、ひとりでも多くの方に提供して、
明るく楽しみながら、書と向き合って上達していただけることを切に願っています。