改組第7回 日展

改組第7回 日展
国木田独歩「武蔵野」の一節より 「日は富士の背に落ちんとして未だ全く落ちず 富士の中腹に群がる雲は黄金色に染て 見るがうちに様々の形に変ずる 連山の頂は白銀の様な雲が次第に遠く北に走て 終(つい)は暗憺(あんたん)たる雲のうちに没してしまう 日が落ちる 野は風が強く吹く 林は鳴る 武蔵野は暮れむとする 寒さが身に沁(し)む 其時は路をいそぎ玉(たま)え 顧みて思わず新月が 枯林の梢の横に寒い光を放ているのを見る 風が今にも梢から月を吹き落しそうである」
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改組第7回 日展
国木田独歩「武蔵野」の一節より 「日は富士の背に落ちんとして未だ全く落ちず 富士の中腹に群がる雲は黄金色に染て 見るがうちに様々の形に変ずる 連山の頂は白銀の様な雲が次第に遠く北に走て 終(つい)は暗憺(あんたん)たる雲のうちに没してしまう 日が落ちる 野は風が強く吹く 林は鳴る 武蔵野は暮れむとする 寒さが身に沁(し)む 其時は路をいそぎ玉(たま)え 顧みて思わず新月が 枯林の梢の横に寒い光を放ているのを見る 風が今にも梢から月を吹き落しそうである」